【WordPress】register_taxonomy() で独自の分類（カスタムタクソノミー）を追加する方法

WordPressは投稿の分類をカテゴリやタグで管理できますが、もっと細かく管理したい場合は 独自の分類（カスタムタクソノミー） を追加できます。

これを実現するのが register_taxonomy() 関数です。

この記事では、register_taxonomy() の基本的な使い方から、実際に独自の分類を作成して使うまでをわかりやすく解説します。

独自の分類（カスタムタクソノミー）とは？

カスタムタクソノミーは、WordPressの「投稿」「固定ページ」以外に独自のグループ分けを作る仕組みです。

例えば、商品投稿に「ブランド」や「タイプ」を分類として追加したり、イベント投稿に「地域」や「ジャンル」を設定したりできます。

カスタム投稿にカスタムタクソノミーを追加する時によく使われます。

register_taxonomy() の基本構文

register_taxonomy( $taxonomy, $object_type, $args );

$taxonomy
独自分類のスラッグ名（例：genre、brand）
$object_type
この分類を関連付けたい投稿タイプ（例：post、custom_post_type）
$args
タクソノミーの設定をまとめた配列（ラベルや表示方法など）

独自分類を追加する基本例

function create_custom_taxonomy() {
  $labels = array(
    'name'              => 'ジャンル',
    'singular_name'     => 'ジャンル',
    'search_items'      => 'ジャンルを検索',
    'all_items'         => 'すべてのジャンル',
    'edit_item'         => 'ジャンルを編集',
    'update_item'       => 'ジャンルを更新',
    'add_new_item'      => '新規ジャンルを追加',
    'new_item_name'     => '新しいジャンル名',
    'menu_name'         => 'ジャンル',
  );

  $args = array(
    'hierarchical'      => true,
    'labels'            => $labels,
    'show_ui'           => true,
    'show_admin_column' => true,
    'query_var'         => true,
    'rewrite'           => array('slug' => 'genre'),
  );

  register_taxonomy('genre', array('post'), $args);
}

add_action('init', 'create_custom_taxonomy');

コードのポイント

hierarchical を true にするとカテゴリのように親子関係が作れます。
show_ui を true にすると管理画面に編集画面が表示されます。
show_admin_column で投稿一覧画面に表示の有無を制御できます。
rewrite の 'slug' はURLに表示される部分で、SEO的にも重要です。

カスタム投稿タイプと組み合わせて使う例

カスタム投稿タイプ「book」に「genre」を追加したい場合：

register_taxonomy('genre', array('book'), $args);

カスタム投稿タイプの登録は register_post_type() を使いますが、タクソノミーはこれとセットで設定することが多いです。

以下は「カスタムタクソノミーの一覧ページの作り方」に関する補足解説です。記事の最後などに自然に追加できます。

カスタムタクソノミーの一覧ページの作り方

カスタムタクソノミーを追加すると、自動的にその分類ごとのアーカイブページ（一覧ページ）が生成されます。

例えば、genre というタクソノミーの場合、URLは通常 https://example.com/genre/分類スラッグ となります。

一覧ページをカスタマイズするテンプレートファイル

WordPressはテンプレート階層に従い、以下の順でテンプレートファイルを読み込みます。

taxonomy-{taxonomy}-{term}.php
→ 特定のタクソノミーと分類用のテンプレート
taxonomy-{taxonomy}.php
→ タクソノミー単位の一覧テンプレート
taxonomy.php
→ すべてのタクソノミー共通の一覧テンプレート
archive.php
→ 投稿タイプのアーカイブ共通テンプレート
index.php
→ 最終的なフォールバック

テンプレート例：taxonomy-genre.php

<?php get_header(); ?>

<h1><?php single_term_title(); ?> の一覧</h1>

<?php if (have_posts()) : ?>
  <ul>
    <?php while (have_posts()) : the_post(); ?>
      <li>
        <a href="<?php the_permalink(); ?>"><?php the_title(); ?></a>
      </li>
    <?php endwhile; ?>
  </ul>

  <?php the_posts_pagination(); ?>

<?php else : ?>
  <p>該当する投稿はありません。</p>
<?php endif; ?>

<?php get_footer(); ?>

このようにテンプレートを用意すれば、タクソノミーの分類ごとに独自の一覧ページを作成できます。